時間
時というものは
気づかないうちにいつの間にか過ぎているもので
でもその中には大切な思い出も刻まれていて
忘れたい過去も刻まれている
過去を消したり
過去を書き換えたり
過去に上書きしたり
そんなことあり得ない
あり得てはならないのだ
なのに
それなのに
「 × × × ×……?」
時はいつも悪い方向へ廻る
ぐるぐる
ぐるぐると
止まることを知らずに
運命を変えることは簡単だった
が、それはとてつもなく負担の掛かることだった
精神を壊し
身体を蝕み
感情さえも狂わせて行く
そしてカラッポになった心は
やがて崩れて行く
「…………× × × ×……」
行き場の無い感情に
抑えきれなくなった殺人衝動
あれ
こんなはずじゃ無かったのになぁ
どうしようもない心情に少年は
ただ嗚咽し嘆くことしかできなかった
過ちを犯しすぎた少年に
望んだ結末は
永遠に訪れることは無いだろう
「…………永遠に……ね」