ちぇりー♥ぶろっさむ!
「………はーあ……」
もうあんな腐った家なんか大嫌いだ。
母さんも、父さんも、召し使い達も
それに、兄貴も。
「………全部全部、大っキライだ!!!ばあーか!」
ブランコに座りながら、大声で溜まった不満を叫んだ。
「………皆………消えてなくなっちゃえ………」
俯いて、涙を溢した。…そんな時、ふと上から声が降ってきた。
「…………ああーー!!男の子が泣いてるぅー!!ねえねえどーしたの?!お腹いたいのー?皆って誰のこと!!?」
僕のことを指差しながら、その女の子はニッコリと笑った。
「……………ふぇ……?」
僕は思わず、間抜けな声を出した。
「………ねえねえ君!……私と“ケッコン”しよ!!」
笑みを浮かべながら純粋にそう告げた。
刹那。少女は短く「…よっ」と声を漏らし、『そこ』から飛び降りた。
そう、『桜の木』から。
「あっ!危ないっ!!」
僕はたまらず、ブランコから飛び出した。
少女は目を見開いて「…うわあっ!!」と叫んだ。
次の瞬間、僕は体に強い衝撃を受けた。どうやら受け止めようとして派手にずっこけたらしい。
身体中泥まみれで、顔や足には擦り傷。さらには鼻血まで流しているという、何とも惨めな姿だった。
少女はというと、心配そうな顔を少し浮かべながら僕の上に座っていた。
しかしすぐに先程の笑顔に戻り、
「……えへへ…ゴメンね♪」
とイタズラっぽく笑った。
――― これが僕と彼女の最初で最悪の出合い。
To be continued…?